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ブログが始まりました

2019.07.20 丸山紀子

(問.) 東大に農学部があることを知っていたか。また、東大に農学部が存在する意義と進学する目的について2行程度で簡潔に述べよ。ただし夜空の青を微分してはならない。

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牧歌的、ゆっくりした時間、穏やかな自然… この物語は、静寂な自然をどこまでも愛しながらも通学電車でビルの隙間に都会の闇を見出す、しがない農学徒のお話です。

ーーー はじめまして。 東京大学Agrlienの丸山と申します。今期の代表です。 東大農学部の大学院1年生です。 昔農学科と呼ばれていた歴史の古い学科で学部時代を過ごし、研究室ではざっくり言うとミクロな視点で植物を研究しています。

東大はアグリアンができるまでは農業オタクに厳しい環境でした。授業での実習はあるものの、農業のリアルな現場からは遠い日々。あゝ文京区。 個人でアポを取ったりプログラムに応募したりしながら、北海道から種子島まで全国の農家さんを行脚しています。 (実は私は京都大学の農業交流ネットワークというサークルにも所属していて、鳥取の梨農家さんに訪問した際に書いたブログがこちらです。ギャグ多め(当社比)です。↓ https://nokonet.exblog.jp/28530294/



ーーー さて、国語の問題なら秒で読み飛ばされる前置きはここまで。 せっかくブログの初回を担当することになったので、本ブログの定義と”東京大学Agrlien”という団体について書きたいと思います。

○本ブログの定義
・東京大学Agrlien(以下、アグリアンと略す)のメンバーがリレー形式で定期的にブログを投稿する
・内容は反社会的なものでなければ自由(ただし、せっかくなので農業や農学にまつわる内容を歓迎)
・形式や内容は改良を加え変更する場合がある



○東京大学Agrlienとは?
詳細な紹介はHPやSNSに書いてあるのでここでは省略しますが、ざっくりいうと
「2017年に東京大学の農学部と大学院生が中心となり発足した農業系公認学生団体。”食の力で、うまいがつながる未来を。”を理念に弥生キャンパスや小田原を耕し、マルシェや飲食店での販売を通して生産と消費をつなぐ」 という学生団体です[1]。

- アグリアンの現在の活動内容は大きく次の通りです。

・耕作放棄地再生、そこでの下中玉ねぎやさつまいも、しょうがの栽培@小田原
・温室や圃場での野菜栽培@弥生キャンパス
・コンポストでの堆肥づくり@弥生キャンパス
・マルシェや文化祭、飲食店での農作物の販売@各地
・農家さんのお手伝い@各地


とにかく多様。まだまだ活動の幅、深さともに広がっていく予定です。

最近は東大周辺の本郷や根津の飲食店で、アグリアンが栽培した下中玉ねぎを料理に使っていただく活動をしています[2]。農作物の生産から流通、営業、販売までできる貴重な体験です。東大生の食を支えてきたお店の方々から地域の歴史の話を聞くことができる点でも興味深い活動です。



- 東大×アグリアンだからこそできること。

・東大農学部のコミュニティとなることを目指す
・アカデミックに農学を学び、アカデミックに農業を実践する

今まで東大の農学部には分野・研究室の異なる学生が集い、お互いの専門性を元に議論を交わし、共に農作業をするコミュニティがありませんでした。今後はアグリアンがそのような「場」となることを目指します。メンバーがそれぞれの興味関心を持ちながらも、根底では同じ理念を目標とし、社会を巻き込んで「食の力で、うまいがつながる未来」を共創していきます。

二つ目の、”アカデミックに”というのが要。 地方創生や農業を目的とした学生団体が増えてきました。それ自体は喜ばしいことですが、換言すると同じことをしても尖った学生団体にはなり得ないということ。「農作業楽しかった」「野菜美味しい」だけでは私たちが農業をする意味は薄れます。農作業をする人が東大生である必要はないからです。※東大生は自身の行動に意味や意義を探しがちである[3]。サンプルは私。

東大生が農作業をする意味とは?なぜ農作業が楽しいと思うのか?なぜ農学部に入ったの?自身が提供できる価値とは?地方創生って誰のため?幸せって?

問いは尽きません。 アグリアンでは当面の目標として、農学部の大学院生が多いという特徴を生かし、議論やゼミを通して農学をアカデミックに学び、学んだ内容を畑や地域の方々に還元していきたいと考えています。 行動経済学の理論を参考にマルシェで販売を行ったり、畑では試験区を設けた作付けを計画するなど徐々にメンバーの専門性が生かされつつあります。個々人として、そして団体として市民的知性と専門的知性の融合を目指します。

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問いは尽きないが、必ず答えに辿り着くというわけでもない。



ーーー アグリアンを支えてくださっている皆様、いつもありがとうございます。 これからもアグリアンをよろしくお願い致します。



参考文献
[1]http://www.agrlien.com/vision.html
[2]http://www.agrlien.com/shimonaka.html
[3]http://ashiki-feelings.blogspot.com/2017/07/blog-post_5.html
やばい。昔の私が面白い。



丸山